江戸っ子出世侍
わずか二年前まで冷飯食いの身であった峰近香四郎は、今や千石の奉行にまで上り詰めていた。
この出世街道はまだ続いているのか──。
そんな折、赴任地の浦賀を突然訪れてきたのは、老中首座・阿部正弘であった。
まさか、不行状を問われ罷免となってしまうのか!?だが老中が口にしたのは、「御台様広敷番頭、並びに、将軍御側衆を兼ねよ」との将軍の密命であった。
このおれが上様の御尊顔を間近に……。
またもや信じられない大抜擢である。
浦賀に別れを告げ、意気揚々と千代田城に登城する香四郎。
そこで待っていたのは──。
自ら幕臣の鏡と豪語し、日々奮闘する江戸っ子侍。
見えてきたのは双六の上がりか否か。
唸りを上げる妖刀村正を手に、今日も強敵に立ち向かう!
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