アルバイトを掛け持ちしながら独り暮らしを続けてきた井川幹太27歳。<br />気楽なアパート暮らしのはずが、引っ越してきた「戸田さん」と望まぬ付き合いがはじまる。<br />夫婦喧嘩から育児まで、あけっぴろげな隣人から頼りにされていく幹太。<br />やがて幹太は自分のなかで押し殺してきたひとつの「願い」に気づいていく――。<br />誰にも頼らず、ひとりで生きられればいいと思っていた青年が、新たな一歩を踏み出すまでを描いた胸熱くなる青春小説。<br />