高校三年、受験生の圭人は塾の夏季合宿に参加し、学校で同じクラスの香乃と同室になる。<br />苦手なグループにいる相手を窮屈に感じていたが、眠れない夜を過ごすうち、圭人は香乃にある秘密を知られてしまう――「空と窒息」など書き下ろし5編。<br />夏休みという長い非日常、いつもと違う場所で出会い、交流する二人。<br />暑さに眩む視界と思考の中で、変わっていく関係を描く。<br />記憶に濃い影を落とすような青春小説。<br />