そこは―百花繚乱、色とりどりの花が咲き乱れる緑の王国だった。<br />住宅街にひっそりと隠れ家のようにあるカフエ。<br />その庭はまるで「秘密の花園」のよう。<br />道端で気分が悪くなり、同級生に兄の店だと連れてこられた高校一年の滝川英美里は、庭に魅せられ、優しく微笑んで迎えてくれた美青年の店主に、誰にも言えない悩みを打ち明ける。<br />美しい庭の花とあふれる香り、甘いお菓子で訪問客を癒す、目にも心にもやさしい物語。<br />