夫に先立たれた麻緒、32歳。<br /> 自らも死ぬ準備をするため‘死に装束を縫う洋裁教室’に通い始める。<br /> 20歳の時に気に入っていた服、15歳の頃に憧れていた服、自己紹介代わりの服…。<br />ミステリアスな先生による課題をこなす中で、麻緒の記憶の引き出しが開かれていく。<br /> 洋裁を通じてバラバラだった心を手繰り寄せた先に待つものは? 「本当の自分」と「これからの自分」を見つける、胸打つ傑作小説。<br />