1945年夏、敗戦翌日。<br /> 昨日までの正義が否定され、誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。<br />全てを失った今だからこそ、戦争で失われていた「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。<br /> 「会社と自分の生き残り」という不純な動機で動いていた記者の神住は、人々の熱い想いに触れ、全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、高校野球に理解を示さぬGHQの強固な拒絶だった……。<br />