卒業式の朝だけ、願い事を叶えてくれる「あかずの教室」の扉がひらく――そのときあたしは何を願うんだろう。<br />一日も早く大人になりたいと願う中一女子、修学旅行で人生初の告白をしようと奮闘する中三男子、自称’本の森の番人で千二百歳’の司書の先生……不思議なジンクスが伝わる学校で、ひそやかに交錯する中学生たちの一年間。<br />今再注目の著者が、「今しかいられないこの場所、この時間」を瑞々しく活写する珠玉の青春小説。<br />