越してきた田舎の町で、中学校に馴染めずにいた少女は、ひょんなことからゆめみの駅にある遺失物係にたどり着く。<br />そこは誰かが忘れた「おはなし」が世界中から届けられ、「遺失物語台帳」に収められている不思議な場所だった。<br />係の人から一日一話ずつ物語を読み聞かせてもらいながら、自分が失くしてしまった物語を探すのだが――。<br />痛みを抱える人にそっと寄りそってくれる、切なくもやさしい物語。<br />