東京駅の地下に佇む「水底図書館」は、世界中の稀覯本を収集する図書館だ。<br />希少な稀覯本の取引の場にもなっており、世界中から腕利きのディーラーが集う。<br />オークションで競り落とすには、「持ち主にふさわしい」と館長の五色に認められる必要があり、あらゆる駆け引きも熾烈。<br />司書の未森は、古書ハンターの秋に振り回されながらも、権謀や外敵から本を守り続けている。<br />そんなある日。<br />五色が何者かに襲撃されて――