大学1年の白井恒は、図書館で遠坂渡と出会い、なかば強引に友だちになる。<br />だが、不思議な影をまとう渡が本当は何者なのかは、謎に包まれたままだった。<br />ある日恒は、渡には彼のせいで3年も意識が戻らず寝たきりの義姉がいることを知る。<br />罪の意識を頑なに抱く渡は、恒に出会って光差すほうに歩み始めるが、それも束の間、予期せぬ悲劇が彼を襲って――。<br />渡が背負った罪悪感、祈り、愛、悲しみとはいったい…。<br />スターツ出版文庫大賞にて優秀賞受賞。<br />