科学者・櫻川康平と警察官僚の緋崎真澄は、高校時代の同級生だが‘義理の父子’という特異な関係にある。<br />そして康平にとって真澄は‘初めての男’でもあった。<br />ある春の盛り、康平は三年ぶりにアメリカから帰国するが、康平の妻で真澄の母の暢子は住居を引き払い姿を消していた。<br />康平は彼女の手掛かりを真澄に求めるが、真澄はそれを嘲笑うように加虐的かつ歪な愛で康平を翻弄する。<br />真澄が巡らせる凌辱の罠と深い愛執。<br />そこから康平が見出す答えとは――。<br />