ガレキノシタ
瓦礫の下に日常は消えた。
僕らは目を背けない――。
突如崩壊した高校校舎。
築年数も浅く、皮肉なことに地域の防災拠点にもなっていた学校は、信じられないほど簡単に崩れ落ちてしまったのだ。
数多の命が一瞬で奪われた一方、瓦礫の下で生き残った生徒たちがいた。
すれ違っていた双子の兄弟、いじめっこといじめられっこ、たったひとりで取り残されながら恋人の無事を祈る少女、水と油の生徒と教師……淡々と過ごしていた毎日、「日常」のなかでは交わることのなかったはずの彼ら。
生と死の狭間でそれぞれの問題に直面したとき、彼らの脳裡にはなぜか一人の少年の姿が浮かんだ――。
青春ミステリーの旗手・山下貴光のみずみずしく鮮やかな筆致を存分に堪能できる本作。
青春のさなかにいる少年、少女から、かつて青春を過ごした大人たちまで、今を生きるすべての人にこの物語を送りたい! 極限状態におかれた命が輝く、傑作青春小説。
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