曽呂利! 秀吉を手玉に取った男
堺の町で、秀吉を愚弄した落首が見つかった。
調べたところ、職人長屋に暮らす鞘師の曽呂利新左衛門という男の仕業だった。
捕えられて討ち首になるはずが、持ち前の才覚で死罪を逃れたどころか、口八丁手八丁で秀吉に取り入り幕下の一員に収まってしまう。
鮟鱇顔の醜男で、天才的な頓知の才能と、人の心の中に入り込む術をもって、曽呂利は秀吉のもとで結束していた臣下の人々を翻弄し、彼らのあいだに小さな亀裂を作っていく一方で、秀吉を笑わせ、喜ばせるお気に入りの側近として、次第に不気味な存在感を増していく。
この男は、果たして股肱の臣なのか、はたまた獅子身中の虫なのか。
そして曽呂利はいったい何をしようとしているのか。
文芸評論家がこぞって激賞する歴史小説界の若きエースが、知られざる戦国時代のダークヒーローを描いた超意欲作!
更新中です。しばらくお待ちください。