奈良・東大寺二月堂のお水取りの夜、見物にきていた香坂季代は、見知らぬチョビ髭の男から風呂敷包みを渡された。<br />その包みを友人の柳田由美に預けたのだが、やがて由美は遺体で発見されることに。<br />続いて、季代に包みを渡したチョビ髭の男も、近江を走る特急列車の中で殺された。<br />風呂敷包みには何が入っていたのか? 持っていた由美はなぜ殺されたのか? 不審を抱いた季代は、宮之原警部とともに謎の解明に奔走する――。<br />