臆病オメガのいとしい縁
女性向けタウン誌の編集者、五十嵐律は二十九歳。
独身だが、彼には十四歳になる息子の縁がいる。
――オメガである律は中学三年で縁を産んだ。
放課後の学校で起きた、初めての発情。
居合わせたアルファの友人と見知らぬベータの生徒ふたりに犯され…。
それ以来、アルファを、そしてアルファの理性を狂わすおのれの身体を嫌悪するようになった律だが、皮肉なことにそうして生まれた縁もオメガで…。
思春期を迎えた縁が自分と同じ道を辿るのではないかと過剰に心配しては、彼とぶつかる日々。
そんなある日のこと。
律は、弱冠三十一歳でイベント会社を経営するやり手社長、栗原聡一朗を取材することになった。
『若くて見目がよくて仕事のできる』典型的なアルファの栗原に、つい辛辣な態度をとってしまう律だったが、逆に栗原はそんな律を面白がりプライベートにまで踏み込んでこようとする。
栗原の真っ直ぐな口説きに、頑なな律の心も少しずつほどけていき…。
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