父の生まれ故郷、瀬戸内の小さな町・狐神町。<br />町の中高一貫校で働くため十四年ぶりにかの地を訪れた東雲春陽は、そこが普通の人間が立ち入れない妖狐の里であること、そして自分も半妖であることを初めて知った。<br />戸惑う春陽を支えてくれたのは里一番の資産家、綾小路家の三男・仁、そして仁の姉の子である双子の歩と華だ。<br />料理の腕を買われた春陽は、仁の提案で朝晩の食事作りと引き換えに屋敷に住まわせてもらうことになり…。<br />