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鈴の神さま

「おれは鈴守じゃ」東京から電車を乗り継いで七時間、バスに乗り換えてさらに一時間。
連翹の花咲く四国の山あいの町で、十四年前、俺は神さまに出会った――。
幼い頃から続けてきたピアノに限界を感じる中学生・冬弥、疎開先で出征した夫との子を宿し心細く終戦の年を迎えた女性・和、芽が出ない俳優業への未練を捨てきれない三十八歳のフリーター・鵜木、七十年前にお祭りで言葉を交わした不思議な少年に思いをはせる美鈴……小さな神さまとの出会いが、彼らにもたらしたものとは――人気作家が心を込めて描く、温かな涙が溢れる五つの物語。




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