「ちょいと薄気味悪い話でござんして。<br />あれは雪女郎かもしれねえって」――時は文政。<br />推当物が人気の女戯作者・鉢野金魚と貧乏戯作者・本能寺無念は、吹雪の日に姿を消した薬楽堂短右衛門の娘・けいの足取りを追い、六部の装束を纏った童女が誘う空き家に踏み込むが、そこに居たのは……。<br />江戸の本屋を舞台に戯作者=作家が謎を解く!人情と不可思議、嘘と真実、ためらいを秘めた想いの行方ーー読み心地満点の大人気時代小説シリーズ、ついに完結!