君のことを想う私の、わたしを愛するきみ。
人が愛するのは肉体なのか。
それとも、魂、心、精神なのか。
魂のみが死滅してしまう奇病、「ルドング病」が流行する2110年の日本。
その唯一の治療法は、過去に死んだ人間の精神を代わりに肉体に入れるというものだった。
2014年、28歳の若さでこの世を去った井上綾乃(いのうえあやの)は、30歳の「小笠原霧恵」という女性の肉体に精神を宿し、2110年の日本で再び目覚める。
しかし綾乃は、既に自分が愛した夫と娘がいない世界のなかで、見ず知らずの「霧恵」の旦那である秀(しゅう)と、娘の梢(こずえ)と共に家族として生きていくことを迫られる……。
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