大船主となった鄭芝竜は五人の弟を集め、明政府の下で海防と貿易に従事した。<br />ときに、台湾を支配するオランダを後楯に掠奪をくり返す謎の海賊船団が跳梁。<br />芝竜の弟、芝虎が討滅に向かうが、敵船上に現われた海賊の首領こそ、かつて後継争いに敗れ逃走した劉香であった。<br />一方、芝竜は日本人妻に一子をもうけた。<br />幼名福松、後の劉成功である。<br />雄大なスケールで描く海洋活劇ロマン完結篇。<br />(※本書は1989/9/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました)