棘の住み処
「弟の指でこんなにも悦ぶなんて、淫乱ですね」中津川子爵家の跡取りとして育てられた公也。
だが実際は公也は養子で、両親の愛を得るため必死だった。
長年の苦労が実り、会社での地位も確立された頃、公也の前に子爵の実子である響が現れた。
その存在に内心で驚く公也に対し、響は敵意を隠しもせず睨んでくる。
彼の本性に気づくことのない病床の子爵は「響を中津川家に引き取る」と残酷な言葉を告げる。
跡取りということだけが存在意義だった公也を響は嘲笑い、今の地位を約束する代わりに組み敷いてきた。
血の繋がりはなくとも兄弟の関係である響から受ける辱めに、公也の心は砕けてしまい……。
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