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手鏡

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母は小さな手鏡を大切にしていました。
その手鏡は行方不明の父のプレゼントでした。
貧しかった父のそのおくりものをどんな宝石にもまして、母は大切にしていたのです。
なにげなく手鏡をのぞきこんだわたしは、息をのみました。




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