おしろい花
中学三年生の男子、高田は、クラスの皆から無視されていた女の子、美都子と隣の席に座るようになる。
高田は、軽い正義感からか、隣に座っている子を他の者達のようにシカト攻撃をする事ができずに、皆の目を気にしながらも美都子と関わってゆく。
初めは心を閉ざしていた美都子も陰ながら高田を慕うようになっていく。
夏休みに入る日、高田は先生の頼みで美都子の家を訪れる事になり、そこで高田は、初めて教室の中とは違う美都子を見た。
そして、自分では気づかないうちに美都子の姿が高田の心の奥に流れ込んでいった。
夏休みが終わってすぐ、担任から美都子が転校したことを告げられたが、受験のこともあり、高田の心の中からは美都子の姿は薄らいでいった。
その後、高田は高校に入学してから中学の同窓会に行くことになった。
ふとしたことから美都子を思い出した高田は美都子のその後を担任に聞くと、美都子は既に亡くなっているということだった。
美都子の死を知って改めて高田の心の中に美都子への想いが募って来るのだった……。
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