千の手で
登校拒否気味で引きこもりのクラスメイトと関わることになった、14歳、あめり。
彼は夢に腕がたくさんある観音様が出てきたとある日、呟いていた。
その頃、地球は、約20年前に突然世界各地に飛来したピリオド星人と、人類との共生の道が模索されていた。
銀色のオーラを放っている以外、殆ど人間と変わらない、アトランティスやムー大陸等の地球の古代文明さえ知るピリオド星人達。
一方、ピリオド星人が何者なのか科学的に証明され、人類は驚愕する。
それを契機に彼らの暗黙の支配のようなものがはじまりつつあった。
友好・平和と競い・争うことの狭間でもがく人類。
学園の文化祭実行委員となったあめりは、ピリオド星人達にささやかながら一矢報いる出し物を企画する。
その中で、何故クラスメイトが登校拒否をしていたのか、町の先人、おじいちゃん、おばあちゃん達が何を継承してくれていたのか気づき、子供達は立ち上がる。
人類は本当に無力なのか。
子供は本当に無力なのか。
本当にそうなのか……? 静かに問いかける書……。
■著者コメント■活気を失いかけている現在の日本社会。
元気を失いかけている大人たち。
未来の象徴である子供の性格や行動、子供達の世界にも、深く影響を与えています。
しかし、学校生活、特に文化祭の企画を通じての子供達の何気ない気づきと、クラスメイトへの思いやりと行動等によって、まず身近な親が、そして町の大人たちの意識が次第に変化してゆきます。
一個人、一教室での変化の兆しと流れが、故郷を、日本を、世界を変えてゆくパワーがある、そんな大きな影響力があるんだ、という希望や再生の可能性をSFテイストの本作品にこめました。
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