須藤加奈はテレアポバイトの帰りに、前足がひどく傷ついた仔猫を見つける。<br />「可哀想に。<br />病院に連れて行ってあげるよ」そう話しかけて捕まえようと思ったけれど――。<br />仔猫の本当の姿は、祖国を亡くした王子さまだった。<br />彼は加奈へと、懸命に訴える。<br />「お願いします! ぼくと一緒に国を再建してください!」ひたむきなルーカス王子と加奈の周りが、少しずつ変わりはじめる。<br />第2回お仕事小説コン入選作。<br />