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繰り巫女あやかし夜噺?かごめかごめかごのとり?

かごめかごめ 籠の中の鳥は いついつ出やる夜明けの晩に 鶴と亀が滑った後ろの正面だあれ?幼子の声が聞こえる。
聞こえるけれど見えない、どこにいるかもわからない。
天井近くにある小さな窓、そこから響いているが姿は見えない。
窓は、つま先立ちになろうと手の届かない場所にある。
太陽の光が恋しい。
でも、外に出るのはお勤めの時だけだ。
普段はずっとこの薄暗い部屋にしかいられない、誰も外に出してくれない。
「欲しいものはありませんか?」「食べたいものはございませんか?」 優しく問いかける使用人たちだが、誰もが自分のことを気遣っているようで、そうじゃない。
ならば、なぜここから出してくれないのか。
古都の玉繭神社にある機織り小屋で、今日も巫女・絹子は布を織る。
田舎の辺鄙な村から出てきた絹子は、社務所に住みながら、大学で非常勤講師として日本文化や機織りを教えている。
住処は大家が管理し、シロとクロという若者がいつも美味しい料理を作ってくれ、快適だ。
だが、その寮の住人の数も、どんなモノが住まうのかも、絹子は知らない―。
そしてまた、新たなる事件が始まった…




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