作家志望の青年小泉純一は、上京して有名な作家を訪ねたり、医科大学生大村に啓発されたりして日々を過す。<br />ある日、ふとしたことで坂井未亡人と知り合う。<br />本を借りるという名目で訪れるうち箱根に誘われる。<br />夫人を忘れられない純一だったが、夫人が美しい肉体の持ち主にすぎないと感じた時純一は、今こそ何か書く決意をするのであった。<br />色んな経験をして、成長していく青年の姿を描いた森鴎外の青春小説の代表作。<br />夏目漱石の「三四郎」に触発されて書いたとされる。<br />