「なぜ旅に出るの?」「苦しいからさ」太宰治の自伝的小説。<br />出版社からの依頼で幼少期を過ごした青森県津軽地方を旅する。<br />思い出を交え当時の世相や風景歴史的な考察をしながら旅する。<br />行く先々で大酒を飲む太宰の姿が痛快。<br />真面目にその町の歴史やエピソードを語りながら、実家や親戚、兄弟とのやりとりの中に太宰の心情、原点がしのばれる。<br />そして幼少の頃、育ててもらった「たけ」との感動の再会。<br />