夏目漱石前期三部作の一つ。<br />役所勤めの平凡な勤め人の宗助には人には言えない過去があった。<br />そして今でも逃げている。<br />親友を裏切り、その女を妻にしたのだった。<br />鎌倉の禅寺へ修行のため門を叩くが悟りは見えない。<br />彼は門の下に立ち竦んで、日の暮れるのを待つべき不幸な人であった。<br />繊細な男の苦悩と心情を描いた作品。<br />