白井道也はどこに行っても長くは続かない教師である。<br />東京へ出てきて何とか編集者の仕事をして食いつないでいた。<br />結核の高柳と裕福な中野は学生時代、道也を追い出した教え子たちであった。<br />孤高な理想を持つ道也は貧窮のあまり借金をするが……。<br />後半、道也の迫力の演説に聴衆は圧巻される。<br />見事な大団円に爽快な読後感。<br />