病弱で生意気な美少女つぐみ。<br />彼女と姉妹のように育った海辺の小さな町に帰省した私は、まだ淡い夜の始まりに、つぐみとともにふるさとの最後のひと夏を過ごす少年に出会った――。<br />少女から大人へと移りゆく季節の、二度とかえらないきらめきを描く、切なく透明な物語。<br />第二回山本周五郎賞受賞作。<br />[装画・山本容子]