お家を守るため、妻にも娘にも「お腹召しませ」とせっつかれる高津又兵衛が、最後に下した決断は……。<br />武士の本義が薄れた幕末維新期、惑いながらもおのれを貫いた男たちの物語。<br />表題作ほか全六篇。<br />中央公論文芸賞・司馬遼太郎賞受賞。<br />