正気を失った父の血に怯え、内裏の陰謀から逃れるように出家した第六十五代帝・花山(かざん)。<br />山奥に籠もって苦行を重ねた彼は、遂には自らの身に火を放つことを決意する――。<br />魂の救済を求めるあまり、常軌を逸した振る舞いに出た異形の帝の、激動の生を描いた長篇。<br />『炎帝 花山』を改題。<br />