絶対の孤独と漂泊に生きた‘捨聖’(すてひじり)一遍上人と、彼に終生つき従った尼僧の超一――『一遍聖絵』に描かれた彼らの姿と内なる対話を繰り返しながら、無限の自由を求めてさまよう、京都の老舗旅館の女将・美緒の心の旅。<br />谷崎潤一郎賞受賞作。<br />