劣等生として学生時代を送り、二流私大を卒業したのち、キャバレーのボーイなど十種に近い職業を転々とした弦間康夫。<br />彼の唯一の強みは女である。<br />偶然ロス空港で目にした墨倉財閥総帥の娘は、上流階級に「指定席」を得んとする弦間の野望に火をつけた。<br />飽くなき執念で運命に挑戦した一匹狼が、次々と罪を犯しながら成功への階段を昇りつめ、やがて破滅するまでを描いた迫真の犯罪小説。<br />