十七年前の殺人事件で犯人と目された男・末松は、自らの無実を証明しようともせず、沈黙を守り続けていた。<br />ある日、末松が何者かに襲われ、警護を命じられた刑事の氷室は、彼が何かを隠していると確信し、独自に調べ始める。<br />そして、末松の共犯だという男が殺された――。<br />「容疑者」に甘んじる男の心の謎をめぐる物語。<br />