東京と金沢の間
8月15日、元海軍航空隊中尉の小暮義男が扼殺された。
93歳であった。
12年前に妻を亡くすと、故郷の金沢から東京へ出て暮らしていたのだ。
被害者の戦中・戦後を調べる十津川は、小暮が戦争末期に、「私もすぐ、君たちの後に続く」と言って特攻隊員を送り出していたこと、さらに、40年前に元陸軍中将の莫大な遺産を相続し、同時に「特攻とは何だったのか、調べてほしい」と託されていたことを突き止める。
十津川は、特攻で亡くなった若者にも思いを馳せ、複雑な心境で殺人事件を追うのだが……。
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