「戻るところなど、どこにもございません」江戸中期、筑後国。<br />旅の俳諧師と出会った庄屋の妻は、全てを捨てる覚悟を決めた――。<br />愛と俳諧にその身を捧げ、ついには芭蕉の足跡を辿って単身奥州路へ。<br />のびやかな心のままに生きた女宗匠・諸九の物語。<br />