事件に対する執念深さで、捜査一課の名物刑事といわれた奥田。<br />その奥田が、退職直後に木曾の宿場町で失踪。<br />さらに、実在しない奥田の娘から捜査依頼の手紙が届き、奥田の妻も入院先で不審な焼死をとげる。<br />事件の概要もつかめぬまま混乱する十津川警部と捜査本部。<br />元刑事の周辺に、いったい何が起きたのか。<br />奥田の残した写真を手がかりに、十津川と亀井のコンビは、迷宮のような謎の出口を求めて、山深い木曽路をたどるが……。<br />