合本 武揚伝 決定版
本書は21世紀に入って刊行された最も優れた歴史小説であり、一人の作家が生涯に一度書けるかどうかというほどの名作である。
――縄田一男(日本経済新聞書評より)その個人史を書くことが、彼なり彼女なりの属する共同体の歴史を書くこととほぼ重なる、という人物がいる。
榎本武揚も間違いなくそのひとりであった。
自分はその武揚について、これだけ存分に書かせてもらえたのだ。
小説家としてなんと幸福なことかと、いま感じている。
――単行本『決定版 武揚伝』あとがきより黒船来航に揺れる幕末。
海軍伝習所を経てオランダに留学した榎本武揚は、幕臣としての務めを全うせんとするが、ついに幕府が崩壊。
徳川艦隊を率いて蝦夷地へ向かった武揚は、箱館を攻略し自治州を樹立する。
だが、新政府軍が海峡を突破。
五稜郭に拠り奮戦するも、土方歳三は倒れ、武揚は……。
‘時代の先覚者’の半生を描く畢生の歴史巨篇、改稿決定版! 全三巻(上中下)を合本。
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