近隣への散歩、ソ連での散歩……。<br />歩を進めるうち、現在と過去がひびきあい、新たな記憶がよみがえる……。<br />死を前にした清澄なひびきをもつ晩年の秀作。<br />野間文芸賞受賞作。<br />巻末に口述筆記の様子がうかがえる「丈夫な女房はありがたい」を収録する。<br />