愛しいひとにさよならを言う
生まれたときから父親はいない。
絵画修復家の母と、近所に住む母の年上の友人・ユキさんに育てられた。
幼い日のわたしは、わたしたち3人が家族だと知っていた。
家族という言葉は知らなかったのに。
わたしは愛に飢えることもなく、3人のしあわせな日々がいつまでも続くと信じて疑わなかった。
あの日がくるまでは―――。
18歳の少女が辿ってきた様々な出会いと別れを描く、切なくも瑞々しく心ふるえる長篇小説。
日本経済新聞〈目利きが選ぶ今週の3冊〉で☆☆☆☆☆の名作、待望の電子書籍化。
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