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さらば南紀の海よ

病床で「白浜温泉に行きたい」と望んだ余命一年の女が、その二日後に殺された。
十津川は小説家志望で無職の息子・雄介に疑いの目を向ける。
一方、雄介は母の言葉が気になり南紀白浜に向かうが、乗車した特急〈くろしお〉が爆破されてしまう。
雄介を尾行していた三田村刑事と北条早苗から報告を受けた十津川は、ある推理を胸に南紀へ飛んだ。
東京の殺人事件と白浜の爆破事件――二つを結ぶのは、三十年前のあの夏の日……。




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