中野で犬小屋支配を勤める森橋家の娘・知世は、母の療養のため、祖父、弟ともども小石川の剣術稽古場・堀内家の離れに移り住む。<br />彼女は、どんな犬でも手懐けてしまうことから、「お犬姫」と呼ばれている。<br />家族や道場の人々との語らい、仇を追う浪人への恋心、盗賊一味との対決、そして赤穂浪士の討ち入り。<br />知世の周囲で織りなされる、さまざまな人間模様、犬模様を、やわらかに、あたたかく描いた時代小説。<br />〈解説〉安藤優一?
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