「夢の中でとてもきれいな海を見つけたの。<br />私のいるずっと左上のほうに」。<br />夢と現実の交錯、そして突然の別れを描く表題作ほか、二度と戻らない時間や大切なひとの喪失、刹那の愛の風景を綴る短篇集。<br />繊細な空気をまとった十二篇を収録する。<br />〈解説〉嵐山光三郎