倒幕はなった。<br />だが恩賞と官位の亡者が跋扈する建武の新政に、明日があるとは思えなかった。<br />乱がある――播磨に帰った円心は、悪党の誇りを胸にじっと待つ。<br />そして再び、おのが手で天下を決する時はきた。<br />足利尊氏を追って播磨に殺到する新田の大軍を、わずかな手勢でくい止めるのだ。<br />赤松円心則村を中心に描く漢たちの軌跡。<br />第七章 白き旗のもと第八章 征夷大将軍第九章 砕けし時第十章 旗なき者第十一章 野の花 解説 亀田俊和