戦国に名高い美女、お市の方への思慕を盲目の法師に語らせた表題作のほか、戦国時代に材を取った「聞書抄――第二盲目物語」など、歴史ものの傑作。<br />北野恒富の口絵、菅楯彦による挿画(「聞書抄」)を完全収載。<br />ほかに短篇二作、正宗白鳥による文藝時評を付す。<br />〈註解〉明里千章〈解説〉千葉俊二盲目物語 他三篇収録作品「盲目物語」「聞書抄 第二盲目物語」「三人法師」「紀伊国狐憑漆掻語」付録『盲目物語』――「文藝時評」より(正宗白鳥)