音の無い世界で暮らす君に、届く言葉は見つからない――。<br />『怒り』『悪人』の吉田修一が贈る、感動の恋愛小説。<br />「君を守りたいなんて、傲慢なことを思っているわけでもない」「でも」「何もできないかもしれないけど」「そばにいてほしい」。<br />テレビ局に勤める俊平は、公園で耳の不自由な女性・響子と出会う。<br />穏やかな日々を重ねる二人だが、ある日、彼女は姿を消した。<br />音によって住む世界を隔てられた二人に起きた奇跡とは?