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合本版 楠木正成 (上・下) 新装版

時は鎌倉末期。
幕府の命数はすでに尽き、乱世到来の情勢下、大志を胸に雌伏を続けた男がひとり――。
その名は楠木正成。
畿内の流通を掌握した悪党は、倒幕の機熟するに及んで草莽の中から立ち上がり、寡兵を率い強大な六波羅軍に戦いを挑む。
楠木一党は、正成の巧みな用兵により幕府の大軍を翻弄。
ついには赤松円心、足利高氏(のち尊氏)らと京を奪還、後醍醐帝の建武新政は成就したが……。
信念を貫くも苛酷な運命に誘われ死地へ赴かざるを得なかった、悲運の名将の峻烈な生を迫力の筆致で描く、北方「南北朝」感涙の最終章。
【目次】第一章 悪党の秋第二章 風と虹第三章 前夜第四章 遠き曙光第五章 雷鳴第六章 陰翳第七章 光の匂い第八章 茫漠第九章 人の死すべき時 解説 細谷正充




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