バラが咲き乱れる家で、新進気鋭の建築家・青川英樹は育った。<br />「バラ夫人」と呼ばれる美しい母。<br />ダムと蕎麦が好きな仕事人間の父。<br />母に反発して自由に生きる妹。<br />英樹の実家はごく普通の家族のはずだった。<br />だが、妻が妊娠して生まれてくる子が「男の子」だとわかった途端、母が壊れはじめた……。<br />平穏だった’家族’の崩壊が、いま始まる――。<br />『オブリヴィオン』『銀花の蔵』の著者による、身も心も震える圧巻の家族小説!